4300日の怨念

人は、生まれて性的に成熟するまでに4000日から5000日くらいかかる。生まれて1万日くらいで、もっとも壮健になり、少しずつ体力が低下しはじめ、2万日を越えたころから、老いがはっきりしてくる。2.5万日頃から、成人病などで寿命がつきるひとがでてくる。3万日で半減し、ごく少数が、3.5万日以上、生きる。4万日が、現在、ほぼ、人類の上限である。
日本では、この内、生まれて7300日まで、法的に未成年とよばれ、子供は成年の保護監視下におかれる。これが適当な処置なのか否なのか、誰にも、わからない。
特に、2400日頃から5700日頃まで、子供は、強制的に、学校という組織で、義務教育とよばれる全人格にかかわる指導をうける。更に、5700日頃から、6700日頃まで、大多数は、名は、高等教育だが、実は、義務教育と、ほぼ同等または更に拘束力のつよい指導を受ける。これらが適当な処置なのか否なのかも、誰にも、わからない。

ひとつの問題は、教育期間が、性的成熟期間と大幅に重なっていることだ。これが、単なる喜悲劇ではすまない、重大な学校内、内戦要因となっている。教育する側も、される側も、とことん疲れ果てるまで戦い、なにも得るものはないという、ばかばかしい状況が、もうながいことつづいている。

これに付随して、もうひとつの問題が、生まれてくる。誰もが、4300日間、屈従していたので、鬱屈したおもいを、たっぷり、溜め込み、その一部は怨念化さえ、してるようなのである。成人が教育について論じる時、誰もが、自分の子供時代の個人的なうらみつらみを吐露し、冷静な議論ができなくなってしまう。